「うんすんかるた」をトランプで。(1)
「うんすんかるた」をトランプでプレイしてみようという試み。
3人からプレイできる「【江戸うんすん】安永ルール」というものをたけるべさんが冊子にまとめられました。【江戸うんすん】のルールが「半日閑話」というものに記してあったのを解読・調査されたようです。
「半日閑話」は、太田南畝(蜀山人)の「街談録」(=明和五年(1768)から文政五年(1822)までの五十四年間に、巷でおきた雑事の見聞録。南畝が二十歳から七十四歳までにあたる。全二十二冊)を元とし、南畝の死(文政六年四月)後、編者(姓氏未詳)が、加筆し、全二十五巻に纏めたものである。 これに当時行われた様々な雑業が、リアルタイムで記されてあるので紹介する。(日本随筆大成8/吉川弘文館より)
(巻八)
○大伝馬町煙管屋娘怪異
○長鬢会
○うんすんかるた打方
巻の八に「うんすんかるた打方」というのが見られます。
原典にはあたっておりませんが、「トランプものがたり(松田道弘)」には
うんすんかるた
一 第一 うん 五枚 布袋 福禄寿 大黒 恵比須 達磨
一 第二 すん 五枚 唐人の黒冠する者皆「すん」也
一 第三 そうた 五枚 異国人の如きもの
一 第四 ろはい 五枚 また「虫」とも云い 飛竜の如きもの
一 第五 こし 五枚 武者の如きもの 腰を掛る躰
一 第六 馬 五枚 共に馬に乗る躰なり
一 花 九枚 棒の先に花の付し形也 「ろはい」に花の付しを貴む、是より打出すなり。
一 ぐる 九枚 太鼓の模様付なり 「ぐる」の「うん」太鼓に達磨、余は是に准す。
一 おふる 九枚 如レ此もよう おふるのうんは恵比須也、同レ前
一 こつふ 九枚 宝包の如きもの也、「こつふのうん」は布袋
一 剣 九枚 利剣のもよう也、うんは福禄寿、惣而丸き物は数少きをよしとす、長きものは員多きをよしとす、惣 七十五枚、
打方は、先札を合わきり交て、三人にて打は、惣札の内より一枚とりて是を中へ置、跡を三
人へ五枚づゝ順にくばり、末になり一枚か二枚余りたるを別にのけ置、是は捨にして用ひ
ず、さて初に一枚取て置し札、譬ばぐるの六なれば、側三人の者いづれもぐるに付く札を
人に見せず取分置、是その番のきゝものといひて、尤も大事にすべき物也、是はすべてう
んすんの順によりて、うんにぐるの付たるは、第一番の重ものにする故也、ぐるをとりの
けしまひ、夫よりうちかゝれり、第四番のろはいに花の付しを用いひし人より打始めるなり、
打始めと云は、ろはいに花のつきし札をもたぬ人、先何にても手にある軽き札を両人とも
出すなり、扨二人出し札、たとへば花の三を一人出し、一人は剣の三を出す時は、かのろ
はいに花の付し札あるものの手より、長きは数多きをよしとすれば、剣の五をうちて手前
よりその五の札を上に置て、膝の前へおく也、それより右にすはりし次の人又うつ也、そ
のうちかたは皆同じ、何れにも長きものは数多きにて取、丸きものは数少きにてとる也、
夫より段々札も少くなれば、かの初めにもけ置しぐるの付たるを出して打也、これはぐる
どしには勝負なれども、外の札はつゞくものなし、その後さすと云ことあり、さすとは一
人人物るいか虫の類をもてふせ置、その次の人たゞの札を出すはすてといひて、初手より
すてゝしまふなり、剣の札などにては、とても取ることならず、今一人は手にある所のう
んより、馬までの絵の付たるをもってさす也、向ふの人第六番めの馬をさせば、この方に
てそれより上の五番めのこしをさして取なり、その順にてうんをさせば、是に勝ものなし、
かやうにしてみな取しまひ、一番多く札をとりしもの勝となる也。
http://members.ld.infoseek.co.jp/torolic/agf/gameology/book001/pch_021.htm
http://members.ld.infoseek.co.jp/torolic/agf/gameology/book001/pch_022.htm
江戸カルタ研究室うんすんかるた分室
と記載されているようであり、実際に「うんすんかるた」でプレイする方法については
たけるべさんのまとめた「【江戸うんすん】安永ルール」をご覧いただきたいと思います。
#非常にレアなものだとは思いますが(笑)。入手可能なんでしょうか?
なんか前置きが長くなってしまいましたので分割して(2)へつづきます。
お楽しみに。